突然ですが、最近テレビや本を見ていると「大殺界」って言葉をよく耳にしますよね。
みなさんは「大殺界」っていうと、どんなイメージをもたれますか・・・?
怖い、恐ろしい、「殺す」と言う文字があるから何をやってもダメなんじゃないか?何もしないでただひたすらその時期が通り過ぎるのを待つしかない守りのとき。などと言う印象があるのではないでしょうか・・・?
私も占いを志すものとして大殺界、天中殺、あるいはその基となった四柱推命の「空亡」という考え方に興味を持ち、昔からの教科書的な教えではない、現代に即した中で実際に検証してみた上での、真実の意味と言うものを真剣に考えてきました。
結論から言いますと、空亡とは運気の調整の時期で巷で言われているような恐ろしいものでは決してなく、12年のうちの2年間の運勢の小休止のときで、外に打って出るよりも見えない世界にまずは気持ちを向けて、内面の充実をはかるのが一番良い時期、なのです。
その真意は空亡(空しく亡ぶ)という、プラスもマイナスもいったん運気の調整で内的世界のエネルギーがゼロに戻る作用がはたらくという意味が秘められているからです。
つまり、今まで目に見えない良いことを黙々と積み重ねてきてそれが充分に蓄えられてきた人にとっては空亡期は、運気の調整作用でそれが一気にオモテに吐き出されて評価され、逆に悪いことや人を傷つけたこと、または精進努力をしなければいけなかったときにそれを怠ってきた人にはそのツケをまとめて払わなければいけない試練が押し寄せてくる時期となります。
天からの運気の追い風がいったん無風状態になる時期なので、自分自身のそれまでの蓄積が大事になってきて、それに応じた調整作用が働くのです。
確かに空亡は運気の弱い時ではありますが、逆に言いますと内的な向上のために全く新しく物事を勉強し始めようと吸収したりするのにはとても良い時期です。
季節でいえば確かに冬の面はありますが、外に打ち出すのではなく内面にエネルギーを蓄えやすいと言う、冬には冬のよさがあります。この時期は新しいことや学びのことを、まるで砂地に水がしみこむがごとくどんどん吸収できます。
たとえば自然界の法則で、蝶のさなぎも温室に置いたまま全く冬の状態を与えないですぐに孵化させたものはすぐに死んでしまい、逆に厳しい冬の環境に耐えた蝶はいったん孵ったあとは丈夫で元気に生きる、と言う実験結果もあります。
人間社会の営みもそうです。政治や芸能界は人間の運気の栄枯盛衰を見るにはとても象徴的な世界で、はっきりとした法則性があるから私もかなり注意して見ているのですが、俳優や歌手でも新人やアイドルで下積みが短かった人はいったん人気が出ても長続きすることは少なく、
デビューやブレイクしたあとに人気が長く続く人というのは、よくよく見てみますとデビューまでの経験が長かったり辛い時期を味わってきたことが多く、その冬の長さや深さの分だけデビューしたあとの春や人気絶頂期の夏、そして豊かに実りを刈り取る秋もまた長くなる、と言う法則があるのです。
子役は大成しない、と言うジンクスがあるのもそのひとつかもしれません。ただし子役でも大きくなってから大成している人もいますがその人は並々ならぬ努力家で、華やかな世界で評価されているときにも謙虚だったり学びの姿勢を絶やさなかったり、あるいはなにか痛い目に会うことがあってそこから人生観が引き締まったりと言う、通常ではめったにないことがあって、しかもそれを素直に自分の糧とできた人だけが子役でも大成している可能性が高いと推察されます。
人間にとって一番生まれてきた上で大切なのは精進努力することであり、自分自身の人間性を生まれ持った状態から少しでも向上させようとする努力そのものが大事なわけですから、それをいたずらに人々の恐怖心をあおって「大殺界は恐ろしい」ということでその時期の自らの可能性や明るい前向きな発展的な気持ちを台無しにしてしまうと言うのはどうかと思うのです。
むしろ、「大殺界」を信じることによって人々は不幸になっている側面も大きい、と思うのです。
ですので結論を言いますと、私が声を大にして言いたいのは 細木数子氏の「大殺界」理論は間違っている、と言うことです。
大殺界と言う空亡のマイナスのある部分だけを誇張した概念を広めてしまい、一番大切にしなければいけない前向きで積極的な考えを押し殺し、その結果 運気の調整期間でありまた新しく物事を取り入れるのには最適な学びのひとときをなくして、ただいたずらに恐怖心におののき努力をすること無しにむしろ自ら不幸を呼び込んでしまう人がこの日本にはなんと多くなってしまったことでしょうか・・・
実際に、よく計算して見ますと大殺界だけで全体の約40% (12年のうちの5年3ヶ月)、中殺界を入れると約55%、小殺界まで入れてしまうと実に約65%が殺界に当てはまってしまいます。これでは人生の約7割弱が凶運気に入ってしまい、こうなると何が起こってもこじつけで言えば悪い方に当てはまると言うしかありません。
そして今まで細木数子氏が、「完璧」であるはずの大殺界の理論に基づいて数々の「予言」をしてきましたがそれらは果たして全て当たっていたのでしょうか・・・。
昔の例で言うと一番象徴的だったのが三浦友和・山口百恵夫妻は「相性が最悪」「離婚の危機」ということで本にまで書かれていたが外れていたり、 谷亮子はアテネオリンピックで金メダルを取れない、とか ライブドアの堀江氏に「あなたは日本を救う魂を持った人だ」とか「これからライブドアの株は5倍に跳ね上がる」などと逮捕直前の正月のテレビ番組でも言っていたことを見ても、「完璧」なはずの六星占術の「予言」が全て当たっていたとは正直思えません・・・。
ハッピーハッピー(元コアラ)やモンキッキー(元おサル)が改名したが、どちらもどこをどう贔屓目に見ても大ブレイクしたとは言いがたく、むしろ元コアラは三原じゅん子と別れたりもしています。
逆に空亡期に大開運している芸能人もいます。松平健が「マツケンサンバⅡ」で大ヒットを飛ばしたのも彼が空亡のときでした。本命星 二黒土星、月命星 二黒土星の松平健は、内面には乾宮傾斜を持ち理想の高さと真の強さがありながら、表面上はもくもくと忍耐強く努力を怠らない人柄で、空亡までの10年間は相当目には見えない、人には評価されないできた努力の蓄積が溜まりに溜まっていたのです。それが空亡期に一気に吐き出されてあのような空亡期中の大ヒットとなった訳です。
宇多田ヒカルが最初のアルバム『First Love』を出したときも彼女が空亡のときでした。日本で860万枚以上(オリコンの売り上げデータは765万枚)、国外を含めると990万枚以上を出荷し、国内アルバムの売り上げ枚数では史上歴代1位の超メガヒットを飛ばしました。
こういったことが、果たしてマイナスな事ばかり起こる「大殺界」時に起こりうるのでしょうか?! 空亡期での開運は、全体の確率としては決して多い方ではありませんが、全体の人々の中で過去の10年間をただ普通に生きるのではなく、努力に努力を積み重ねて見えない世界に着々と良いものを築いてきた人(おそらくこれは少数派だと思うのですが)にとっては空亡はむしろ大開運期にもなりうる、と言うことなのです。
ただし私は、「大殺界理論」は間違っていると断言しますが細木数子氏自身の言っていることのすべてを否定しているわけではありません。
むしろ2005年から大殺界に入っている細木数子氏自身を見ると、言っていることや腹の座り方を見てもとくに過去の10年間で相当な修行、勉強、努力をされてきたからこそ今日の大ブレイクがあったのだと私は見ています。
それを細木氏自身は「私は前の殺界時に修行したから跳ね返す力があるの。その修行の過程はまた改めて詳しく話すけどね」と『新潮45』の記事の中で記者から「あなたは大殺界に入ったのにテレビや表に立つ活動から身を引かないのか?」と聞かれたときに言っているのですが・・・。これが理論的に筋道が通っていることなのかどうか、その時の記者や読者はどう思ったでしょうか?
細木数子氏は現在、テレビや著作を通して今の日本の、特に若い婦女子に日本の古きよき考え「婦道」を教えており、これは私は今の日本では彼女しか行えない素晴らしいことだと思っています。
あれと同じ事を男性の鑑定師やコメンテーターが言っても説得力は無く、むしろ女性蔑視とか時代錯誤とか言われていたかもしれません。女性の細木氏しかああいうことをいっても説得力は生まれず、しかもそれが今の時代なかなか言う人は少なくなった、人間的にも深みのある真実の意見だからこそこれだけのブレイクにつながった要因のひとつでもあり、この点においては他の誰にも真似のできない素晴らしい功徳を積んでいると、私は心底思っています。
ただその素晴らしい点と、空亡のマイナス面だけ偏って誇張した「大殺界理論」は分けて考えないといけないと思っている次第です。
ですのでこれからは空亡期にもいたずらに消極的になりすぎず、また絶望的にもならずに「今からがスタートなんだ」という前向きなスタンスから、今後の成功のために占いを積極的に使いこなしていくと言うのが真に占いを活用し、また使われることなく幸せをつかんでいくことに繋がるのではないでしょうか?
何よりも細木数子氏自身がおのれの大殺界のときにこれだけ大開運をして、ハンパではない過去の努力の証明をしてくれていますので私たちも見習って、猛烈な勉強と努力をして、空亡・天中殺・大殺界のときは運気の冬の季節も乗り越えて、大いなる幸せをつかもうではありませんか!!!
そして今回は書ききれませんでしたが、次回は空亡が恋愛・結婚に与える影響の興味深い関係性を、実例を基にしながらお話したいと思います。 ではまた、お楽しみに!!
大殺界について、最新の記事を書きました。さらに進化した内容となっていますので、ぜひご覧ください ↓ o(*^^*)o
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